2014年12月4日木曜日

iDempiere 想定業務フロー1-1 購買依頼 (その3:購買依頼から発注起票)

前回「購買依頼」まで作成できました。
で、これを Create PO from Requisition にて購買に変換しようとしたら、、、

「ベンダーがない」としかられました、、そりゃそうだ。。

というわけでベンダーの登録します。

"音メモ君" の仕入れ先(OEM)は上海電子(日本法人)とし、Search Key は "2017" とします。
忘れていましたが Business Partner Groupは登録済みの前提で、 "Vendor"を選択することにします。
Vendor にチェックを入れてるのを忘れないでください。
Representative は入力した担当者の名前が入るのでしょうか?
どのように使われるのか現時点不明ですが、このまま先に進みます。


購買するときにベンダーが決まればそれで良いのでしょうか?
当然購買価格も必要になります。実際の購買価格の決定は単純ではありませんが、ここでは決定した価格の登録という位置づけで先に進みます。

上海電子からの購買の定価は 10,000円、最低価格は7,000円とします。

まず Product を開き、 子タブから Purchase を選択し、新規作成をします。

必須項目は、このProduct の 仕入れ先 (Business Partner)だけですが、価格の登録もします。



さて、これで Create PO from Requisition を実行し、購買伝票を作れるでしょうか?

まだだめのようです。
"Business Partner has no Ship To Address - 2017 上海電子"
なるほど、 Business Partner の名前は登録しましたが、住所がないとか。。

では登録しましょう。
Business Partner から上海電子を表示させ、子タブの Location を選択して新規作成します。

Address が赤く表示されていますので、ここに適当な住所を入れてみます。

入力ダイアログが表示されるので、適当に入力して登録すればOK。

 懲りずにCreate PO from Requisitionを実行してみます。
先ほどのエラーチェックは通過したようです。が、、、

Product is not on Price List - 音メモ君, Price List:Japan, Date:12/04/2014
だそうです。。。

"Japan" というPrice List に音メモ君がないと言っています。でも "Japan" という Price List ってなに?

ここで、Requisition を見直してみます。


あ、ありました。。しっかりと Price List に "Japan"と、、、、

さきほどProduct の Purchase に価格登録したのに、、、、あれじゃ駄目なんですね。(見え透いた小芝居すいません)
以前の記事で Price List / Price List Schema について調査しましたがここが出番です。

Requisition の Price List で選択した "Japan"は私が以前テスト用に作っていた物です。しかも販売用の Price List です。(正確に言えば Price List の Version)
そんなものがデフォルトになるのもiDempiere的にどうかと思いますが、、

改めてPrice List を作ってみます。

Material Management -> Material Management Rules -> Price List
必須入力は名前くらいですが、今回購買用なので "Sales Price List"のチェックは外しておきます。
Price List のName は "PO-PriceList" とし、保存後に Version を新規作成をします。
新規のVersion を作成すると、必須項目として Price List Schema が赤文字で表示されています。
Base Price List を指定すれば、そのVersionの 製品(購買)価格を元に Price List Schema に従って新しい製品(購買)の価格が生成されます。
空白の場合は Product の Purchase に登録した価格を元に新しい価格を生成します。

今回用の適切な Price List Schema がない前提で進みます。このため Price List (Version)登録作業は一度中断して Price List Schema の登録をしてしまいます。

Material Management -> Material Management Rules -> Price List Schema
を開くといくつか必須項目があります。
今回 name は "PO-InitialSchema"としました。
その他開始有効日など選択します。
Schema Type は PriceList で良いと思います。(選択肢が他にないので、、、)

ここも入力後に保存をしないと子タブ (Schema Line)を作成できません。
保存後に Schema Line を作成します。

Schema Line に必要な登録をしていきます。
赤枠が価格の置換条件みたいなものですが、Product Category になんかのデフォルトが入っていて見落とすと思ったような結果にならず悩みます。

今回は全製品(購買品)に対して Price List を作成してしまおうと思いますので Product Category は空欄に戻します。
ちなみに Currency Typeに "Day"とか出ていますが、 私がテストで変更したところなのでデフォルトとは少し違うかもしれません。(このへんはまた後日確認。。)

今回 はProduct の Purchasing に対してすべての購買品の Price List(version)を作ります。(実業務はそんなに単純じゃありませんが、、動きの確認ですので、、)
List Price  は Purchasing の List Price  そのまま
Standard Price は Purchasing の List Price の20% 引き
Limit(PO) Price は Purchasing のPO Price

Purchasing に Standard Price なる項目はないのですが、不思議なことに Standard Price Base に "Standard Price" を選択すると自動的に List Price が参照されます。

Price List Schema の登録が終わると Price List にて登録した Schema の指定が出来る様になります。

登録した PO-InitialSchema を選択し、 Base Price List は空白のまま "Create Price List" を実行します。
確認のダイアログが表示され、先に進むと登録した "音メモ君" の価格が作成されていることが確認できます。


条件はそろったようですが、ここでも Create PO from Requisition のエラーは消えません。
Requisition の登録で Price List に Japanを選択済みであり、一度 Document Action で Complete してしまうと修正できません。
このため一度 Document Action で Close し、購買依頼を取り下げて再登録をします。

Document Action を Complete してステータスを確認してみます。

Requisition-to-Invoice -> Open Requisitions
今度は価格も設定されています。
いよいよCreate PO from Requisitionです。

おっ、無事通過。
ようやく購買発注に変換できました。

確認のためにRequisition を確認してみます。
Requisition の子タブ Requisition Lines を開くと、 PO が生成されているのがわかります。

POに変換すると、
Requisition-to-Invoice -> Open Requisitions からこの Requisition は消えます。


いやぁ、長かった。なんとか購買依頼を発注に変換できました。
しかし、現時点では発注伝票を起票した状態です。つまりまだVendor へ発注されてはいません。
未処理のドキュメントがあることが HOME 画面に表示されています。

これをたどると、今起票した発注伝票が表示されました。
ここからは購買担当の作業となります。


ここから先はまた次回。

0 件のコメント:

コメントを投稿